
以前、友人に本格的なイタリアンレストランに連れていってもらったことがある。店構えも素敵で、インテリアもゴージャスで、名前は知らないがイタリアのスーパーカーまで鎮座している。普段は近寄りがたい印象のレストランだった。それまでイタリアンを食べたことがなかったので、かなり期待感が高まっていた。前菜、スープ、メインの肉料理、パスタなどの色々な料理が登場する。どれも本当に美味しい。これが本場の味かと噛み締めていた。ところが、肉料理と一緒に注文した、野菜と魚介類のマリネを食べた瞬間、その酸っぱさに驚いてしまった。マリネにかけられたソースの酸味といったら、なんと表現していいか分からないほどだ。額からみるみる汗がにじんでくる。思わずノドに水を大量に流し込んだ。残すのはお行儀が悪いので、水を飲みながらなんとかマリネを全部食べた。ホッとしたのもつかの間、最後のデザートでも酸味に苦しむことになる。イタリアンジェラートを注文したのだが、甘みよりも酸味のほうが強い。むしろ酸味で出来ている。またもや額に汗が。美味しかったお料理の味も、最後のジェラートの酸っぱさで完全に封印されてしまった。イタリア人は酸味のある料理が好きなんだなと感心してしまう。友人に話したら、その店では日本人の口にあうようにアレンジされていて、本場ではもっと酸っぱいと言っていた。信じられない。それ以降、私はイタリア人は酸っぱいもの好きと認識している。